「桜庭一樹読書日記」桜庭一樹

以下、気になった部分を抜粋

帰宅して、なにか読もうかなぁと積み本を眺めていたら、なにか急に、怖くなる。

こういうことを繰り返したら、作家も読者も聞き分けがよく似通った、のっぺりした顔になってしまうんじゃないか。

みんなで、笑顔でうなずきあいながら、ゆっくりと滅びてしまうんじゃないか。

駄目だッ。散らばれッ!もっと孤独になれッ!頑固で狭心で偏屈な横顔を保て!

それこそが本を読む人の顔面というものではないか?

おもしろい本を見せておいて「でも君には難しすぎるかもね」なんて口走って意中の女の子をムッとさせろ!

読もうと思っていたマニアックな本が、なぜかすでに話題になってたら、のばした手を光の速度でひっこめろ!

それぐらいの偏屈さは、最低限、保たなくては…。

みんな、足並みなんか、そろえちゃ、だーめーだー…。

古い本を!古い本を!むかしの小説を!読まないと死ぬゾ。

 

子供の頃の夢「たくさん本を読みながら暮らしたい」が叶っているので、本に埋もれた貧乏お大尽な生活に、毎日、わりと感謝しています。