「運とツキに好かれる人になる」桜井章一

分かれ道で正しい選択ができるかどうかは、その人の感覚や感性にかかっている。

正しい選択をするには、日々の暮らしの中で「選択」の技術を磨いていくしかない。それにはまず、選ぶ際の基本となる第一印象、インスピレーションを大切にしていく。もし違和感を少しでも感じたのであれば、その選択肢は捨てる。

自分にとってそれが「気持ちの良いもの」なのか「気分を悪くするもの」なのか、人間誰もが持っている基本的なこの感覚を蔑ろにすると、違和感を感じる力も鈍ってくる。

私は違和感のある体験をするとしばらく気を付けようと思うし、気分のいいことに出会うとしばらく良い流れにあると判断している。

「違和感を感じる」ことができるかどうかが、運を呼ぶための大きなポイントとなる。

不運な状態が続いている人は、それまでの努力の内容や工夫の仕方に何の疑いも抱かず、間違った方向へ歩み続けてしまっている人といえる。

修正していく勇気と力を持つことが、運の変化についていく唯一の方法なのだ。

「あげまん」と呼ばれる女性は、相手のよい部分と悪い部分を察する能力、さらによい部分を伸ばし、悪い部分を修正させる術に長けている。

本人は見返りを求めてやっているわけではなく、そういったことが無意識のうちに、つまり本能的にできるのである。

勝負事はいかに多くの事に気付けるかが勝利のカギとなる。

日々の暮らしの中で多くのことに気付けるようにするには、普段何気なく歩いている街並みのちょっとした変化さえも感じ取れる感性を磨いていかなければならない。

小さな気付きを繰り返すことで磨かれた感性は、勝負に挑んだ時にそれまで見えなかった細かいアヤに気付かせてくれる。麻雀卓の中だけで気付けばいいと思っている人は、麻雀以外で気付く練習をしている人には適わないだろう。

運を呼び込みたいのであれば、不快に感じる人、違和感を感じる人ではなく、一緒にいて気持ちの良い人とできるだけ付き合うようにすることだ。

何よりもいいのは、自分自身が「気持ちの良い人」になるよう心がけることなのである。