以下、気になった部分を抜粋。
私はずっと、自由とは自らの手でつかみとるものだと考えていた。
だがようやく、それが間違っていたことに気がついた。
自由は、望んでもいないあなたのところに扉を押し破って強引にやってきて、外の世界へと連れ去るのである。
ウィリアム・ダンゴは「となりの億万長者」で、組織に雇われていないひとが億万長者になる割合はサラリーマンの四倍と推計した。
フリーエージェントになることは、金持ちへの第一歩である。
都市経済学者のリチャード・フロリダは、経済力の地域格差を研究する過程で、ゲイが集まる都市にハイテク産業が集中する一方、同性愛者に差別的な地域が経済的に停滞しているという興味深い事実に気がついた。
発展する都市は同性愛者だけでなく、移民やボヘミアン(芸術家)などを寛容に受け入れ、彼らが生み出す多様性に魅かれて教育水準の高いひとびとが集まってくる。
公的年金制度への不信によって自営業者などが加入する国民年金の実質未納率は50パーセントを超えており、それが改善する見通しはまったくない。
国民年金と厚生年金は基礎年金(いわゆる一階部分)でつながっていて、国民年金の赤字が自動的に厚生年金から補填されるようになっている。
構造上、年金未納者が増えるとその分だけサラリーマンの保険料が高くなるのだ。
健康保険も基本的には同じ仕組みだ。
高齢者の医療費が急増することで、国民年金保険は巨額の損失を垂れ流している。
この赤字を、サラリーマンが加入する組合健保や協会けんぽが負担しているのだ。
申告納税制度では、申告がアカウンタブル(説明できるもの)であるかぎり、納税者を善意と見なすのが大原則だ。
相続税調査は一度きりの機会で後腐れがなく、相続人に支払い能力があることがわかっているから、徹底的な調査が行われる。
相続関連で税務署とのトラブルが多いのはそのためだ。
逆に言えば、所得税や法人税の調査はその後も付き合いがつづくから、それほど手荒なことはできない。