以下、気になった部分を抜粋
結論だけを先にいうならば、論理的推論能力の遺伝率は68%、一般知能(IQ)の遺伝率は77%だ。
これは、知能のちがい(頭の良し悪し)の7~8割は遺伝で説明できることを示している。
犯罪心理学でサイコパスに分類されるような子どもの場合、その遺伝率は81%で、環境の影響は2割弱しかなかった。
この結果が正しいとすれば、子どもの極端な異常行動に対して親ができることはほとんどない。
過去2世代においてユダヤ人は科学関連のノーベル賞の4分の1を獲得したが、彼らの数は世界人口の600分の1にも満たない。
20世紀のチェスチャンピオンの半数はユダヤ人で、アメリカにおいては人口の3%未満にすぎない彼らが企業のCEOの約5分の1、アイビーリーグの学生の22%を占めている。
彼らのIQは平均して112~115くらいで、ヨーロッパの平均(100)より1標準偏差ちかく高いのだ。
DNA分析では、今日のアシュケナージ系ユダヤ人は祖先である中東人の遺伝子をいまだに50%ちかく保有している。
これは過去2000年間における混血率が1世代あたり1%未満であったことを示しており、ここまで同族婚が極端だと、有利な遺伝的変異は散逸することなく集団内に蓄積される。
家族と死別したときのかなしみを埋め合わせる賠償額は、配偶者が5000万円、子どもが2000万円に対し、きょうだいはわずか16万円で友人(130万円)よりも少ない。
イギリスでは、刑務所から釈放された犯罪者の再犯が問題になり、2003年に「社会防衛のための拘禁刑(IPP)」プログラムが発足した。
これは、以前なら終身刑にならない被告を再犯の危険度によって無期懲役にする制度で、2010年までに5828人がIPP終身刑を宣告され、そのうち2500人は本来の犯罪の刑期を務めおえているものの釈放されたのは94人と4%に過ぎない。
さらにイギリスでは2000年に、精神科医たちの異議を無視して「危険で重篤な人格障害(DSPD)」に対する法律が制定され、その法のもとで危険だと考えられる人物を、たとえなんら犯罪をおかしていなかったとしても、警官が逮捕し、検査と治療のためと称して施設に送ることができるようになってもいる。
美人は生涯に2400万円得し、不美人は1200万円も損して、美貌格差の総額は3600万円にもなるのだ。
上位3分の1の容姿に入る女性が自分の人生に満足している割合は55%で、下から6分の1の容姿でも、45%が自分の人生に満足している。
美形の男性は並みの容姿の男性より4%収入が多い。
驚くのは容姿の劣る男性の場合で、平均的な男性に比べてなんと13%も収入が少ないのだ。
女性の場合は4%だから、醜さへのペナルティは3倍以上にもなる。
イギリスの生物学者ロビン・ベイカーは、平均すれば男性の10%は他人の子どもを自分の子どもと誤解して育てているという。
だがこの数字は所得によって大きく異なり、最低所得層に限れば他人の子どもの比率は30%に跳ね上がり、最高所得層の男性では2%に激減する。
知的能力を伸ばすなら、よい成績を取ることがいじめの理由にならない学校(友だち集団)を選ぶべきだ。
女性の政治家や科学者に女子校出身者が多いのは、共学とちがって、学校内で「バカでかわいい女」を演じる必要がないからだ。
同様に芸術的才能を伸ばしたいなら、風変わりでも笑いものにされたり、仲間はずれにされたりしない環境が必要だろう。