「小休止のすすめ」ヒロミ・藤田晋

以下、気になった部分を抜粋

【藤田】

勝算がないままの勝負が勇ましいと評価されるのは、遊びの世界だけです。

 

何か悩み事を抱えたとき、友達に相談するという習慣も一切ありません。

「俺のことをわかってくれる無二の親友が欲しい」という感覚もないです。

 

「落ちぶれた感」を醸し出してしまっている人には共通点があります。

それは、虚勢を張っていることです。

等身大で今の自分の状況を受け入れることができず、表に見える金遣いや生活のスケールもピークのときのまま。

しかし、水面下では完全な自転車操業に陥っています。

積み上げが途中で崩れ、なくなってしまったとしても、また新たにゼロから始めればいい。ところが、絶頂期を自分の実力だと思いたいという余計なプライドがあると、それを邪魔してしまう。

それが「落ちぶれた感」につながり、再起の邪魔をするのです。

 

不条理なことを言ってくる関係者がいたときは、代償を払って縁を切ることもあります。

道理が通らなくても負けておく。守るべきもののためなら、逃げることを選択する場面はあります。

 

私は取材や講演で「良い波に乗るコツは?」と質問されると、「波に乗っても踊らされないことです」と答えています。

「会社が苦しい状況をどうやって切り抜けたのですか?」だったら、「ひたすらじっと耐えていただけです」と言い、「経営者に一番必要な能力は?」と聞かれれば、「忍耐力じゃないですか?」と答えます。

 

大きな決断をするとき、覚悟を決めて踏み出していると思われがちです。

しかし、実感は異なります。

山場、浮上のタイミングは向こうからやってくるように感じています。

着実に準備を進めながら自然体でいること。すると、向こうからやってくる浮上のタイミングに気づくことができます。

洗面器いっぱいに張り詰めた水から最初に顔を上げたやつが負ける世界です。

 

生き残った会社とそうでない会社の違いはどこにあったのか。

それはブームに踊らされていたのか、うまく乗ったかの違いだった気がしています。

この2つの違いは、ちゃんと地に足がついているかどうか、軸を持っているかどうかです。

 

【ヒロミ】

嫉妬にかられて他人の時計で自分の人生を生きるくらいなら、その場で今できることをしっかりやる方がいい。

芸能界の人を見ていても、遊びを通して付き合ってきた人たちを見ても、今ここでやれることをちゃんとやっている人には必ずいつか「順番」がくるからだ。

 

やるだけやって上積みがないのであれば、その分野から逃げるのが正しい選択だと思う。

積んだ経験や苦労した体験は次に進んだ先で必ず役立つ。

ただし、しがみついて「売れない自分」「できない自分」を許す方向に逃げ込むのはやめた方がいい。